はじめまして、ノナミジンといいます。このサイトを見つけてくださりありがとうございます。
2020年からワークマニアを名乗りこのサイトを運営しています。
自己紹介
- 1992年生まれ
- コメダとあんかけパスタをこよなく愛する名古屋出身、在住
- 大学は人文系で労働社会学を専攻
- 趣味はマンガ。最近の一番は違国日記です
大学を卒業後、新卒で採用プロモーションを強みとする企画制作会社に就職。
営業兼プランナーとして、クライアントの仕事の特徴を整理し、 その会社が最もターゲットに魅力的に伝わる表現・手段・ツールを考えて提案する仕事をしていました。
在籍した6年半でさまざまな業界業種の企業さんにお話を聞く機会に恵まれました。ご提案企業も含めると約400社に取材したことになります。
現在はフリーランスとして独立して、採用プランナー・編集ディレクターとして活動しています。
なぜこのサイトを開設したのか
以下は、私がこのサイトを立ち上げるに至った、これまでのキャリアで考えたことです。
唐突なエッセイ調となりますがご容赦ください。
『この世のすべての仕事と会社を知ってから就活したい』
頭おかしいんじゃ?と思われるかもしれないが、大学3年生で就活生だった当時の私は、そんなことを本気で考えていた。
そもそも文系大学生の就職先は、ほぼすべての業界が選択肢だ。それにも増して、私の所属していた人文学部は学問として面白くはあったが、「社会で実用的な知識・スキル」とはやや遠い学部である。選択肢の多さは可能性が多いという良い見方もあるが、「どこにいっても大して即戦力にはなれない」ことを意味している。
理系や専門学生のような特筆した専門知識を身に着けているわけではないから、この分野のエンジニアになりたいだとか、こういう領域に関わる職人になりたい、という具体的な職種へのイメージはほぼない。教師だとか、公務員だとか、弁護士だとか、そういうわかりやすい職業を志望していれば違ったかもしれない。
とにかく、無数のように思える会社の中で、社会の役に立ててやりがいも感じられる(自分がそう思える)仕事を見つける。その「志望探し」は難解を極めた。
人目を憚らずに言えば、私は「意識高い系学生」だったので、給料や待遇はぶっちゃけどうでもいいと思っていた。(働いて6年経つ今はお金も大事だなあと実感している。)
だから、外資系は給料が良いとか、インフラ系なら休みが多いとか、そういう理由で就活をしたくなかった。
そうなると就活サイトの検索軸では絞り込めず、とにかく沢山の会社を知らねばと業界問わず色々な会社の説明会に行った。
とはいえ、大学生のリサーチ力などたかが知れていた。
業界地図を読み、数十社の会社説明を聞いたら満足してしまって、結局、私はその就活の苦労をそのまま志望理由に置き換えて、就活市場そのものを作っている人材業界に就職した。
就活の時に見ていたのは、ほんの氷山の一角だった
おそらく学生のころは企業に対する「分類の定義」が食品・住宅・金融・インフラ・商社・IT・サービスといった大雑把なくくりの業界か、そうでなければ個別の企業情報かという2択しかなかった。解像度が初期のデジカメぐらい粗い。
それゆえに、自分がこれまでに見聞きして「知っているもの・こと」しか調べなかった。
今になって思えば、なんて傲慢だったんだろうかと思う。就活生の私はよく理解もせずに「商社は何も生み出していないから価値が低い」などとのたまっていた。
とんでもない偏見だ。たかだか1年の就活で社会をわかった気になっていた自分を恥じた。
就職してから仕事で知らなかった業種の人と会うたび、私は自分の見えていた「仕事」はごくごく一部だったと思い知らされた。大学生の時にはどれも一緒に見えていた「営業」という仕事にも、業界によって異なる価値や仕事内容があることを初めて知った。
それと同時に、就職したら誰もが幸せになれるような完璧な”ホワイト企業”は存在しないことも知った。
例えどんなに素晴らしいサービスで、メンバーも優しく、働く環境が整っていたとしても、100人が100人幸せになれる仕事は存在しない。その代わり、100人のうち1人も幸せになれない仕事もまた存在しない。どんな仕事でも必ずや何らかの魅力があるのだ。
知らない職業は夢見ることもできない
結局、それぞれが自分に合った適職…そして天職に出会うにはマッチングが大事という話だが、かつての私と同じように、その運命の仕事に出会うにはあまりにも社会人になるまでの期間は少なく、そして仕事の種類はあまりにも多い。
そんな状況ならば、分かりやすく・面白そうで・身近で・想像ができる仕事に人気が集まるのは考えてみれば当然のことだ。
その職業をそもそも知らなければ、興味を持つこともなければスマホで検索することもない。
特に大学生の就活では職種に強い縛りがないことも多い。いわゆる「総合職」というやつだ。とするなら、さすがに国内に300万社以上ある会社をすべて把握することは難しいとしても、決断する上である程度の世の中の業界知識が必要だ。
しかし、さまざまな出版物やサービスを調べてみても、「職種」にフォーカスを当てた仕事図鑑はあっても業種ごとの仕事を俯瞰的に知れるものは多くない。
だとしたらかつての私と同じように、世の中にどんな業界があり、中の人はどんな仕事をしているのか知っておきたい、と思う学生はいるのではないだろうか。
夢は日本一こまかい職業事典を作ること
そんなわけで、私は「職業を知る」ことをライフワークにしようと思った。
知ることで何が人に価値提供できるかはわからない。根本的には”知りたい”という利己的な欲求だ。
だけど、多くの職業の存在を知ることは、職業選択の幅をひろげるだけではなくて、自分ではない他者への想像力を広げることにつながる。
いま私たちの生活を成り立たせているもの、人生を豊かにしてくれるもの。それらを作る人を想像できるようになれば、世界がすこし明るく見えるかもしれない。
それが私の、社会人人生を通じて実現したいビジョンだ。